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TED TALKは世界中の素晴らしい演説者のスピーチを聴ける場です。
これまでに数々の著名人が登壇しています。
自分も様々な演説をこのTED TALKを通して聞きましたが、その中で素晴らしかった・感銘を受けたと個人的に感じたスピーチをここでは取り上げたいと思います。
目次
ジェシーさんの服の着こなしで人生の在り方を表現するトークはとても素晴らしいと思いました。
1週間分の服の着こなしを紹介し、それぞれの服を持って人生の在り方を表現しています。
月曜日の服のテーマはパワフル、赤色の派手なパンツを履いています。
落ち込んでいる時でも自然と明るくなれる、自分が幸せにしていれば周りにも幸せな人が集まることを伝えています。
火曜日はとても個性的な服です。
一瞬自分には日本のお祭りの半被に見えてしまいました。
ここでは、協調性が過大評価されていることを伝えています。
協調していくこと、周りに溶け込むことばかりを気にしていて本当の自分になれない。
“Just be who you are”、“ありのままのあなたでいいの”、と告げています。
水曜日は、遊び心のある服です。
ジェシーさんは人からまるでドレスアップで遊んでいるようだと言われるそうです。
そんなときはにっこり“ありがとう”と伝えるそうです。
いつも張り詰めているのではなく、遊び心も常に忘れずにということですね!
木曜日はピンク色のドレス。
自信に満ち溢れています。
あなたが似合うと思ったら似合うのです。
逆にあなたが似合わないと思うなら、それはやっぱり似合わないのです。
ここではとても大切な話をしていました。
“あなたが内も外も本当に美しいと思うのなら、あなたに着こなせない服なんて存在しないのです”。
これは本当にその通りです、全ては自分次第でどうとでもなるのです。
着こなしの紹介は金曜日土曜日と続き、最後にこれらの服は帰国する前に全て寄付すると伝えています。
なぜなら、“手放す”という教訓を学ぶことにしているからだそうです。
“だって、いつだって周りにはカラフルでクレイジーな服が私を待っているんだから!”
服の着こなしで、人生の本質を伝えているトークだと自分は本当に感心しました。
話している時の本当に幸せそうな姿だけで全てを伝えていますね。
ここでは内向渉をテーマに取り上げています。
スーザンさん自身がそもそも内向渉だったようです。
子供の頃初めて参加したキャンプでは、常にコミュニケーションを取ること、周りと強調することを伝えられれたそうです。
スーザンさんは子供の頃、そもそもキャンプが具体的にどういうものか分からずに参加し、キャンプの中では本をたくさん読めるだろうと想像していたらむしろ真逆の環境で大変だったそうです。
この例は、キャンプというアクティビティ自体がそもそも協力・協調が1つの大きなテーマでもあるので仕方ないことだったかもしれません。
ですが、キャンプだけでなく、ほんの一昔前までは社交的・積極的であることが大切、そして常に優遇されるという雰囲気が子供の世界にも大人の世界にも共通で存在していたように思えます。
このTED TALKは2012年の内容なので、2018年現在は、個人的にはこういった一方的な空気は当時に比べかなり薄くなったのではと感じます。
この外交的・社交的な人が好まれ優遇されるというのは日本を含め世界共通な気がします。
それ自体はむしろ全く悪いことだと自分は思いませんし、むしろ社交的である・外交的であるということは大きな長所でもあります。
ですが、スーザンさんがここで問題視しているのは、内向的な人がその能力を発揮できる環境がない、また横に並んで外交的にならくてはならないといった空気を作らされてしまっている部分だと言います。
内向的な人は確かに社交性や積極性という部分で及ばない部分があるかもしれませんが、その分アイデアなど独創性にすぐれ、危機管理能力にも長けています。
その優れた部分が損なわれてしまうのは、とてももったいないということです。
また、自分が面白いなと感じたのは歴史の変化です。
西洋社会とりわけアメリカでは考える人より行動する人が常に優遇されてきました。
ですが初期の時代のアメリカには“品性の文化”と呼ばれる内面や清廉さを重んじる時代があったのです。
それが20世紀に入ると、今度は“個性の文化”に入り、それ以上に集団の中でのカリスマ性や魅力を発揮することが重要視され、セールスマンをモデルとしたカーネギーの“人を動かす”といった本が流行る時代になりました。
これが現在ということです。
スーザンさんが最終的に言いたいのはどちらの時代が良い、どの傾向が良いということではなく、外向的な人が十分に能力を発揮できる環境があるのと同様に、内向的な人に向けても、その能力を十分に発揮できる環境を整えて欲しいということです。
1人でいるということは、内向的な性質が強い人にはとても大切なことなのです。
また、最後に内向的な人に向かっても告げていますね。
“あたなが大切にしているスーツケースの中身、人には見せたくないかもしれません。ですが時々でもいいので、そのスーツケースを開いて中身を見せてあげてください。あなたとあなたが持っているものを世界が必要としているのです。”、と。
ジェイミーさんは、イギリスの料理界ではとても有名なシェフです。
自分自身も学生時代テレビで何度かジェイミーさんの料理番組を見たことがあります。
夜中の13時頃だったでしょうか、突然青年が英語で解説しながら料理を手際よく作っていく番組に、ついつい自分も当時見入っていた記憶があります。
彼のすごいところは、ただ料理を作るシェフではないという部分です。
料理が抱える問題を根本から解決していきたいという強い想いで料理に関する知識を世界に伝えている部分です。
アメリカの死因別データ統計(2016年度)では、1位は心臓病、2位はガンとされています。
心臓病もガンも食事が関連して引き起されている病気でもあります。
食に関して人々がしっかりとした知識をつければ、病院に通ったり、無駄なお金を払わず未然にこれらの病気を防ぐことができる。
ジェイミーさんは食に関する啓蒙活動を世界的に行っています。
実際にイギリスの小学校の食環境のひどさ・その食環境が与える子供の未来に危惧を抱き、署名を集めてブレア首相への直談判も達成しています。
これをきっかけとなり、最終的にイギリス政府は学校給食の改善に440億円の予算を計上する形となりました。
個人のシェフが、1人でも行動を起こして最終的に首相に面会し、政府を動かしたのです。
本当にものすごいことです。
それ以外にも、複数のレストランをイギリス国内に経営し、その内の1つのレストランである“フィフティーン(Fifteen)”では、様々な事情で社会からはじかれてしまった若者を積極的に雇って料理教えています。
彼らが料理というスキルで社会で自立していけるよう道を用意しているのです。
シェフという枠にとどまらず、食の世界が抱える問題を根本から解決していく、その想いの強さと行動力に脱帽です!
アメリカの一般家庭では50年前に比べ、3倍ものスペースが必要になっているとのことです。
これはアメリカに限らず日本もそうだと思います。
つまり、私達はより多くの物を購入するようになり、より大きな影響を地球環境にもたらしているということです。
より多くの物を持つということは幸せを意味するのでしょうか?
アメリカでは、この50年間で3倍ものスペースが必要となる程物が増えたにも関わらず、その幸福度はずっと横ばいなのだそうです。
グラハムさんは言います、“少なさが多さを生むかもしれない”。
物やスペースを減らすことで、環境に与える影響・不必要な支出が減り、幸せを感じることもできる。
なんでもかんでも衝動で買うのではなく、本当に必要なものだけを購入し、本当に好きなものだけに囲まれて暮らす。
買う時の基準は、衝動的に欲しい、ではなく、“これを買って本当に自分は幸せになれるかな?”。
持つことではなく、持たないことが幸せを生み出すのかもしれません。
人は何に動かされるのか?
このスピーチはTED TALKの中でもとても有名で人気のあるスピーチです。
個人にせよ企業にせよ、私達が何か他人に行動してもらいたいと思う時、大半の人が外側の形の説明から入ります。
サイモンさんは、ゴールデンサークルという概念でこれを示します。
一番外側に“なに”、その下に“どうやって”、一番内側に“なぜ”。
What・How・Whyの順に外側から円で構成されます。
Whatである何をするのかを知っている人はたくさんいます。
Howであるどのような方法で宣伝するか、すなわちマーケティングを知っている人もいます。
ですが、Whyである、なんのために自分がそれをするのか本当に知っている人は非常に少ないと言います。
お金のためという意見もあるかもしれませんが、それは結果であり、なぜという理由の答えにはなっていません、と語ります。
人が心を突き動かされるのはこれこれこうだからという表面上の理由ではなく、その人の大義・信念にである、という主張にもとても納得しました。
今はもうデザインや質が優れているのは当たり前になってきていて、ただこんな機能がすごい、ここが違うと言われていても購入する際の強い動機とはなりません。
ですが、そこに至るまでの、製作者の想い、信念を聞くと、強く心を動かされます。
製品というより、その人の信念を買いたい、という気持ちにさせられます。
感情に訴えかけてくるのです。
そして、この感情に訴えるという部分はとても強いです。
“I have a dream”で有名なキング牧師の演説には25万人もの人がアメリカ中から集まったと言われます。
この時キング牧師が説いたのは、決してこれこれこうするといったよくある外側のプランではなく、彼の信じるアメリカの姿、すなわち彼の信念でした。
その信念に心を突き動かされ、人々は全米から集まってきたのです。
集まってきた人は、そうさせられて集まったのではなく、自らそうしたいと集まったのです。
人々はあなたが何をするのかに心を打たれるのではなく、なぜあなたがそれをするのかに心を動かされる。
本当にその通りだと思いましたし、自分もまさしくそこに心を動かされ、商品を購入したりすることが多いです。
世界レベルでもコミュニティレベルでも、強い信念と大義を語れ果敢に行動していける人、そういった人が人々の心を動かし、牽引していくのだと強く感じました。