ホセ・ムヒカ大統領の英語の名言・スピーチ6選!

ランタナの花(ホセ・ムヒカ大統領の名言イメージ画像)
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世界一貧しい大統領と呼ばれたホセ・ムヒカ(José Mujica)元大統領が先日亡くなられました。

自国民だけでなく、世界からもこれ程リスペクトされ愛された一国のリーダーはいないんじゃないかと思います。

2016年には日本にも来られ、広島の原爆資料館も訪問しています。

ここではホセ・ムヒカ大統領が残した名言を5つ英語と日本語でご紹介できればと思います。

貧しい人とは、少ししか持っていない人ではなく、無限にもっともっともっとと欲しがる人のことだ
A poor person is not someone who has little but one who needs infinitely more, and more and more

Poor person貧しい人ですね。

Someone who has littleほんの少ししか持たない、ということです。

ちなみにlittle と 不定冠詞のaのついたa littleでは意味やニュアンスが違ってきます。

Littleはどちらかと言うとネガティブな意味合いです。
わずかばかり・ほとんどないと訳されることもあります。

A littleは少しあるという意味で肯定的な意味合いです。

Infinitely“無限に”と言う意味の副詞です。

ホセ・ムヒカ大統領は心について述べていますね。

もっともっとと欲望のままに追い求め、常に渇望し決して満たされることのない心の貧しい人について述べています。

同じ意味合いで下記のようにも述べていました。

My definition of poor are who need too much. Because those who need too much are never satisfied
(貧しさの定義とはあまりにも多くを求める者である。彼らは決して満たされることがないからだ)

私は貧乏ではない。質素なだけです
I’m not poor, I’m sober;

Sober“慎重な・質素な・厳格な”といった意味があります。

質素な生活Simple lifeとも言い換えれますね。

ホセ・ムヒカ大統領は貧乏ではなく質素な生活をしているだけだ、と述べています。

無駄な物は持たず心はいつも満たされている、それこそが本当の豊かさ、ということですね。

実際に下記のように発言しています。

I’m called ‘the poorest president’, but I don’t feel poor
(私は最も貧しい大統領と呼ばれるが、貧しいと感じていない)

何かを買うとき、あなたはそれをお金で買っているのではありません。そのお金を得るために費やしたあなたの人生の時間で買っているのです。
When you buy something, you don’t buy it with money, you buy it with the time of life you had to spend to earn that money

簡単な単語と文章なのでここはあまり説明の必要がないかもですね。

Buy it with moneyお金でそれを買うです。

The time of life you had to spend to earn that moneyそのお金を稼ぐためにあなたが費やした人生の時間となります。

お金を得るのには労働時間という対価が必要となるということです。

もっともっとと無限に欲しがるその対価に人生の時間という2度と取り戻せないものを支払っているのです。

ホセ・ムヒカ大統領が言っているのは、もちろん労働そのものを否定しているのではなく、お金だけを求めもっともっとと際限なく働くことについてです。

お金は豊かさを得るための手段のはずが、いつの間にかそれ自体が目的となり肝心の豊かさが失われていると言っているのだと感じます。

私たちは発展するために生まれてきたのではありません。幸せになるために生まれてきたのです
We were not born to develop ourselves. We were born to be happy.

Develop“発展する・発達する・成長する”という意味ですね。

To be happy幸せになるためです。

経済発展や競争に勝つことが気が付けば最優先となり、本質である幸せになるということが忘れ去られてしまっているということですね。

縄文時代から弥生時代への変化のように、発展したことで格差が生まれ争いが生じ、平和な暮らしが失われたケースがあります。

何のために生まれて生きていくのか、ホセ・ムヒカ大統領は問いかけています。

世界は常に革命を必要とする。それは銃撃や暴力のことではない。革命とは、考え方を変えることだ。
The world will always need revolution. That doesn’t mean shooting and violence. A revolution is when you change your thinking

Revolution“革命”です。

Shooting“射撃・銃撃・発砲”Violenceには“暴力・暴行・乱暴”という意味があります。

銃撃や暴力による革命ではなく、思考を変えるところから本当の革命は生まれるということですね。

実際に日本でも江戸城無血開城がありましたね。
誰1人血を流すことなく、徳川家の本拠江戸城が明け渡されました。

ホセ・ムヒカ大統領は暴力に頼るのではなく対話による世界の平和を訴えていました。

金を愛し政治に身を投じる者もいる。お金をそれほど愛するなら、商売や産業に従事するか、なんでも好きなことをすればよい—それは罪なことではない。しかし、政治は国民に仕えるためのものだ
Some people love money and get into politics. If they love money so much, they should get into commerce, industry, or do whatever they want – it’s no sin. But politics is for serving the people.

Get into politics政界に入る、という意味になります。

Commerce“商業・商取引・交易・貿易”という意味があります。

Industry“工業・産業”という意味です。

Serve“奉仕する・仕える”という意味を持ち、ここでは動名詞のServingが使われています。
Serving the people人々に仕える、政治についての話なのでこの人々は国民ということになります。

政治は国民のためのもの、当たり前のことですがホセ・ムヒカ大統領が言うからこそ説得力があります。

まとめ

ホセ・ムヒカ大統領は元々花売りだったそうですが、キューバ革命の影響を受け左派ゲリラ組織に参加するようになったそうです。

当時の軍事政権と衝突し捕らえられ最終的に13年間収監されることになります。
それまでの闘争の中で計25発もの弾丸を身体に受けています。

軍事政権は1985年に民政移管され、1995年に下院議員選挙で初当選し2010年に大統領に就任します。

あの穏やかな表情と言葉の裏にはこうした命懸けで闘ってきた経緯があったわけです。

発展するために生まれてきたのではなく幸せになるために生まれてきた、というのは本当にその通りだと思います。

とりわけ今のような時代にはより強いメッセージとなって問いかけてきます。

ホセ・ムヒカ大統領の生涯と語ったそれぞれの言葉は、世界で訳され今後も残り続けていくのだと思います。